弊社にて開発・製造を行っておりますECOA(逆浸透膜ろ過システム)において放射性物質除去能力の検査を行いました。
ECOAは水道水をろ過して純水を作り出す装置で、放射性物質のろ過能力については想定外のため、
実証的な根拠をお示しする事ができませんでした。
今回、福島県飯館村役場のご協力の得て、放射性物質を含んだ同役場の水道水を原水とし、
ECOAのろ過能力測定を実施する事が出来ましたので改めてご説明させて頂きます。
■測定方法
3月26日に同役場の手洗い場の水道管にECOAを接続、同日および翌27日、両日ともに2度、
公共水道水(原水)とECOAでろ過した水(RO水)を採取。
採取日時 | 26日:15時25分/16時41分 |
| 27日:11時37分/11時40分 |
採取した試料(原水とRO水)を3月28日に化研・水戸研究所に持ち込み測定を実施しました。
測定日時 |
28日:17時13分/17時28分/17時44分/17時59分 |
■測定結果のまとめ
この結果、放射性ヨウ素(放射線量の暫定規制値は300Bq/kg)は水道水(原水)からは350〜600Bq/kgほど検出されましたが、ECOA水(RO水)からは検出されませんでした。
また、放射性セシウム(同200Bq/kg)も水道水(原水)からは10〜32Bq/kgほど検出されましたが、ECOA水(RO水)からは検出されませんでした。
今回の測定に用いた原水には、最大値で暫定規制値の2倍の放射性ヨウ素131(600Bq/kg)と、暫定値を下回る放射性セシウム(32Bq/kg)が含まれていましたがECOAでろ過した試料からはいずれも検出されませんでした。
以上の事からECOAにより原水の水圧と水流が逆浸透膜(RO)のろ過機能を効果的に引き出した結果であると考えられます。
また、ECOAは給水のたびに内部に滞留している水を排除、同時にフラッシングによるROフィルタの洗浄をおこなっているほか、1日に5回、自動的にすべての経路の滞留水を排出する自動洗浄を行っております。
さらに、ROフィルタでろ過された不純物は膜の濃縮側から排水される構造となっているため、ろ過された不純物がROフィルタに蓄積されることはありません。
以上、ECOAの放射性物質の除去能力についてご説明をさせていただきました。
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